年齢を重ねて、いちばん老けて見えるのはどこか。
顔のシワでも、たるんだ腹でもありません。
背中です。
背中が丸まった瞬間、男は一気に年を取る。
私は、それだけは絶対に受け入れたくありませんでした。
目次
背中を鍛える本当の理由は「姿勢」
背中を鍛える理由はいくつかあります。
でも一番は、姿勢です。
街を歩くとき。駅で立っているとき。静かなカウンターで酒を飲むとき。
男は、決して背中を丸めてはならない。私はそう思っています。
猫背は、静かに、しかし確実に大人の自信を削り取っていきます。
背筋を真っ直ぐに伸ばすには「脊柱起立筋」が、堂々と胸を張るには「広背筋」が要る。
だから私は、重いものを持ち上げるためではなく、まず自分の「姿勢」を支えるために背中を鍛えます。
「コブラ」のような逆三角形はいらない
私が欲しいのは、背中の「広さ」ではありません。
厚みです。
広背筋の外側ばかりを執拗に鍛えると、強烈な逆三角形になります。
ボディビルやフィジークのステージに立つ若者なら、それが正解でしょう。
でも私は、コブラが威嚇のために立ち上がったような、不自然な体型にはなりたくない。
広さではなく、自然な厚みを出す。それが大人のボディメイクの目的です。
ですから、チンニング(懸垂)はやりますが、やりすぎないようにあえてセーブしています。
手幅はナロー(狭め)寄り。
外に広げるよりも、背中の中心に筋肉をギュッと集める意識を持っています。
スーツのシルエットは「厚み」で決まる
背中の真価は、スーツやジャケットを着たときに出ます。
正面の胸板ももちろん大事です。
でも横から見たとき、その男の生き様を静かに語るのは、背中の厚みです。
ジャケットの背中が自然にピンと張って、余計なシワが一切寄らない。
そのシルエットを作るために、私の背中トレは「ローイング(引く動作)」種目がメインになります。
上から引くのではなく、前から後ろへ引く動作で、背中の中心を丁寧に育てるのです。
71歳、私の背中トレメニュー
メニューはごくシンプルです。
重さに固執するのではなく、必要な場所に必要なだけの刺激を入れることに集中します。
① ワンハンド・ローイング
・25kgダンベル
・左右3セット(インターバル2分)
引くときは、ただ腕の力で持ち上げない。肘を斜め後ろへ引く軌道を意識します。
腕ではなく、背中で引く。背中の真ん中が収縮するのを感じながら効かせます。
② ダンベル・ローイング
・25kg
・3セット(インターバル2分)
私にとっては、これがデッドリフトの代わりも兼ねています。
腰への負担を減らすため少し体を起こし気味に立ち、腰を守るため必ずベルトを着用します。
無理をして怪我をするより、長く継続することの方が圧倒的に価値があります。
③ ナローグリップ・チンニング
・週2回
・インターバル1分
ワイドグリップを1セット。
ナローグリップを2セット行います。
広背筋が横に広がりすぎないよう、この比率で調整し、あくまで「自然な逆三角形」の範囲に留めます。
「やらない」と決めている種目
私にとって、背中トレにおいて大切なのは、やる種目よりも「やらない種目」です。
私は、以下の種目は絶対にやりません。
・デッドリフト(70代の腰へのリスクが高すぎるため)
・ショルダーシュラッグ(首周りが詰まった、ハルクのような僧帽筋になりたくないため)
つまり、私の目指している体型とはベクトルが違う。
それだけのシンプルな理由です。世間が「BIG3だからやるべき」と言おうが、自分の目的に合わなければ容赦なく捨てます。
背中トレは、大人の男としての後ろ姿を保つためのものです。
タンクトップやトレーニングウエアだけが似合うような体は、最初から望んでいません。
必要な場所に、必要なだけの厚みをつける。
それが、私の目指す背中です。
▼ 71歳のボディメイク・部位別哲学シリーズ

