70代|ここからが本番

ジムと自宅、70代の筋トレはどちらが続く?|72歳が納戸ジムを選んだ理由

納戸ジム2のコピー

60s.fanTRAINING PLACE / ISSUE 43
自宅の約2畳の納戸に置いたインクラインベンチとダンベル

WHERE TO TRAIN / A PERSONAL RECORD

70代、ジムか自宅か。
私が納戸を選んだ理由

続けるためにジムへ通うのではなく、続けるために自宅を選んだ。

71歳で本格的に筋トレを始めるとき、私が選んだのはスポーツジムではなく、自宅の納戸だった。ジムにはジムの良さがある。それでも、何度も挫折してきた私には、立派な設備より、日常の中で何度でも戻れる場所のほうが大切だった。

PERSONAL EXPERIENCE / AGE 71SMALL HOME GYM

01 / MY ANSWER

ジムへ行けば続く、とは思えなかった

ジムか自宅か。71歳で筋トレを始めた私の答えは、自宅だった。

スポーツジムには、家には置けない器具もあるし、教わる相手がいることもある。それが合う人なら、通うこと自体が楽しみになるだろう。

けれど、過去に何度も挫折した経験のある私は、別のことが気になっていた。筋トレを始めるのはいい。問題は、それをどう続けるかだ。

「高い会費を払えば、もったいないから通うはず」。そういう考え方もある。

しかし私には、休んでしまったとき、今度はその会費が重荷になるように思えた。

仕事や用事で行けない日が続けば、「トレーニングを休んだ」だけでなく、「会費まで無駄にした」という気分になる。私なら、そこから気持ちが折れかねない。

続けるために必要なのは、
通う理由より、戻りやすい場所だった。

02 / MY LITTLE ROOM

私にあったのは、約2畳の納戸だった

そこで考えたのが、自宅の一角を筋トレの場所にすることだった。

使わない部屋を一つ用意したわけではない。私の場合は、納戸だ。広さは約2畳。大げさに「ホームジム」と呼ぶほどの場所ではないかもしれない。

それでも、そこへ行けばダンベルがある。ベンチがある。誰かの順番を待つ必要もない。

ただ、約2畳あれば何でもできるわけではない。器具を置けることと、安全に身体を動かせることは別だ。私も納戸の中で、道具の置き方と身体の動く範囲を工夫していた。

狭い納戸は、私だけの小さな城になった。場所が広いかどうかより、その場所が毎日の生活の中にあることが、私には大きかった。

実際に置いているダンベルやベンチについては、納戸ジムの器具を紹介した記録にまとめている。

03 / THE COST I IMAGINED

会費を払う代わりに、自分の道具を揃える

お金のことも考えた。

当時の私は、ジムに入会金が1万円、月会費が8千円かかると仮に考え、2か月通えば合計2万6千円になる、と計算した。

GYM / HYPOTHETICAL26,000円入会金1万円+月8千円×2か月の仮計算
HOME / AT THE TIME2〜3万円ダンベルとベンチを揃える当時の概算

金額は私が当時考えた仮の比較であり、現在のジム料金や器具の販売価格ではない。自宅の器具は買い直しや維持の費用が別途かかることもある。

同じくらいの費用で、家にダンベルとベンチを置くこともできる。そう考えると、私には後者のほうが魅力的だった。

もちろん、器具を買えばそれで終わりというわけではない。最初のダンベル選びでは、私もしっかり遠回りをしている。

10kgのダンベルから買い直した話は、器具選びで迷う人に読んでもらいたい記録だ。

04 / NO ONE TO WATCH

誰にも見られず、鉄を持ち上げる時間

自宅には、ジムのような大勢の人も、次にマシンを使う人もいない。

そこにあるのは、自分のダンベルと、自分が使うベンチだけ。言ってみれば、他人の手垢がついていない鉄と、自分の汗だけの場所だ。

誰にも干渉されず、ただ冷たい鉄の塊を持ち上げる。元の記事でも、私はこの時間を「贅沢」だと書いていた。72歳になった今も、そんな時間が好きだ。

誰かの目があるほうが頑張れる人もいるだろう。私は、他人の目を気にせず鍛えられる場所を、自分の暮らしの中に作りたかった。年齢だけで、目指す身体まで小さくしたいとは思わなかった。

たった約2畳でも、
自分だけの筋トレの場所になった。

雨の日も、外へ出かける支度はいらない。行くまでの面倒がひとつ減るだけで、続けやすさは違ってくると感じた。

05 / NOT THE ONLY ANSWER

それでも、ジムのほうが合う人はいる

だからといって、スポーツジムが駄目だと言いたいわけではない。

専門の器具を使いたい人、指導を受けたい人、家から出ることで気持ちが切り替わる人には、ジムという場所が合うかもしれない。

反対に、自宅には道具を置く場所が必要だし、自分でメニューや重量を考えることにもなる。

私にとって自宅がよかったのは、その長所も面倒も含めて、自分の性格に合っていたからだ。

筋トレする場所の正解が一つあるのではない。続けたいと思ったとき、どこなら身体を動かし始められるか。私が考えたのは、そのことだった。

06 / KEEP THE DOOR OPEN

何度でも戻れる場所を作っておく

71歳で始めた筋トレは、何もかも予定どおりに進んだわけではない。

それでも、納戸に道具が置いてあれば、再び始めることができる。会費を払ったかどうかを気にする必要もない。

私が自宅を選んだのは、楽をするためではなかった。自分が何度でも鍛え直せる場所を、身近に置いておきたかったからだ。

続けるために、
私は自宅を選んだ。

私の納戸ジムに何を置いたかはIssue05、最初の10kgダンベルから買い直した経緯はIssue41にまとめている。ここでは、器具の良し悪しより、どこでなら続けられるかという話を残したかった。

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THE NEXT STEP

家で、本気で鍛えることを考えているなら

納戸のような狭い場所でも、私は筋トレを続けてきた。その頃の食事、器具、トレーニングの組み立て方を、もう少し詳しくまとめた記録がある。

『いい年をして、鍛える。』を読む →

71歳当時の本人の考えと自宅筋トレの経験を記したものです。ジムの料金や器具の価格は当時の概算であり、現在の相場を示すものではありません。

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