正しい糖質制限食はカロリー計算が必要|タンパク質と脂肪を十分に摂る

2019年11月15日

糖質制限による体の不調はカロリー不足が原因

糖質制限食は手軽なダイエット法として人気あります。しかし基本を理解せずに誤った方法で実行すると、健康を害する場合もあります。

代表的な例として、今までの食事の中から炭水化物だけを抜く。数ヶ月続けていたら体重は落ちたが、原因不明の体調不良を引き起こした。

そんな理由で糖質制限を否定する人がいますが、大きな勘違いです。

一般に、1日に必要な摂取エネルギーの半分以上を糖質から摂っています。その糖質を全部抜いたら、摂取エネルギーは基礎代謝を下回ってしまいます。

それで健康を維持できるはずがありません。

糖質制限食で体調を崩したという人の大半はカロリー不足が原因です。

糖質を抜くイコール糖質制限ではありません。糖質制限食はカロリーオフダイエットではないのです。

タンパク質と脂肪を十分に摂る必要性

私たちは、消費するエネルギーに見合ったカロリーを食事から摂取することによって生命活動を維持しています。

糖質を減らした分、タンパク質と脂質の摂取量を増やして、必要摂取カロリーを確保する必要があります。

毎日の目標とする糖質摂取量をもとに、タンパク質、脂質の摂取量を求め、食事内容を決める必要があります。

基礎代謝量をもとに 1日の摂取カロリーを計算する

糖質制限を始める前に、1日の摂取カロリーを計算します。

男性基礎代謝量 (kcal) = 66.47 + (13.75×体重(kg)) + (5.0×身長(m)) - (6.76×年齢 )

基礎代謝量に、日常の身体の活動レベルに応じた係数を掛けて算出します。

  • レベル1 (低い) 基礎代謝量×1.5|生活の大部分が座位で、静的な活動が主な場合。
  • レベル2 (普通)=基礎代謝量×1.75|仕事はデスクワークが中心だが、あ職場内を歩いて移動したり、立位での作業や接客がある/通勤/買い物/家事/軽い運動/のいづれかを含む場合
  • レベル3 (高い)=基礎代謝量×2.0|移動や立位が主の仕事・趣味で真剣にスポーツに取り組んでいる場合

私の場合、基礎代謝量が1450calで身体活動がレベル2なので

1450kcal×1.75 = 2538kcalになります。計算では2500kcalとします。

目標とする1日の糖質摂取量

農耕が始まるまでの長い期間、人類の糖質の摂取量は一日10gから多くて125g程度だったと言われています。

効果的な糖質制限食では1日の摂取量20g以下が推奨されていますが、私は少し緩めて、1日の摂取量30gを目標にしています。

栄養素の1gあたりのカロリーは、糖質とタンパク質が4kcal脂肪が9kcalで計算されます。

糖質1gで4kcalなので、30gでは120kcalになります。これは1日の摂取量カロリーの4.8%に相当します。

タンパク質の摂取量とカロリー比率

蛋白質はエネルギー源としてより細胞を構成する成分や酵素などの材料として使われます。

糖質制限食では1日に摂取するタンパク質を、体重1kgあたり2gを目標にしますので、私の体重67kgでは約130gになります。

タンパク質1gあたり4kcalで計算すると、1日に摂取るタンパク質30g520kcalに相当します。

私の摂取カロリー 2500kcalに対して、タンパク質のカロリー比率は21%になります。

脂肪の摂取量とカロリー比率

食事から摂るタンパク質と糖質のカロリーの合計を25.8%とすると、残り74.2%のカロリーを脂質から摂取することになります。

1日の摂取カロリーが2500kcalの場合は、残りの1855kcalを脂質から摂ります。1gが9kcalなので、1日の脂肪の摂取量は206gほどになります。

良質な油を多く摂る

亜麻仁油やエゴマ油、ココナツオイル、オリーブオイルなど、オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸を多く含む、良質な油を意識して摂りましょう。

一般的には脂質の摂取量は、総摂取エネルギー量の20%~30%以下が推奨されています。

しかし、脂肪の摂取量が健康に影響するのは、多量の糖質と同時に摂取した場合や、肉の油やバターなど動物性脂肪に含まれる飽和脂肪酸あるいは、リノール酸などのω6系不飽和脂肪酸を多く摂取した場合です。

糖質の摂取を減らせば脂肪を多く摂取してもがんや動脈硬化を促進することはありません。

糖質制限食は健康増進と老化予防に、また医療の現場で、糖尿病の治療、がんの予防と治療などにも使われています。

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