筋トレを続けていると、酒との距離が、いつの間にか少し変わってくるものです。
ローテーションでトレーニングを回していると、それほど追い込んだ日でなくても、夕食時に「今日は酒を飲みたい」とほとんど思わなくなります。
というか、酒の存在を思い出しません。
疲れているというより、体が「今日はもう十分だ」と静かに教えてくれているような感覚です。
とはいえ、飲みに行くのが嫌いになったわけでも、酒そのものが嫌いになったわけでもありません。
目次
1章:私の場合の、筋トレと酒の距離感
基本的には、週に一度のブレイクデイは自宅で、そして土曜日の夜は飲みに行くことが多いです。
量についても神経質に管理しているわけではありませんが、だいたいこのくらいに収まっています。
- 生ビール:1本
- ウイスキー:トワイスアップで2〜3杯
純アルコール量にすると30〜40g前後。もともと浴びるほど飲む習慣がないので、自然とこの範囲に収まっています。
土曜日の夜に予定がある日でも、午前中に時間が取れる場合はチンニングや軽めの脚トレをやるようにしています。
「夜に飲むなら効果が薄れるのでは?」と気にするより、「やらないよりは確実にマシ」。そう考えるのが今の私のスタイルです。
2章:数字で見る、筋トレ後アルコールの影響
感覚ではなく、現実的な数字で整理しておきましょう。
筋トレ後5時間以上空け、体温や水分補給が落ち着いた状態であれば、アルコールの悪影響はかなり抑えられます。
純アルコール量ごとの筋肥大への影響目安
| 純アルコール量 | 影響度 | ビール(500ml) | 水割り(シングル) | 日本酒(徳利) |
|---|---|---|---|---|
| 15g | 0〜5% | 約0.75本 | 約1.5杯 | 約0.7合 |
| 30〜40g | 5〜10% | 約1.5〜2本 | 約3〜4杯 | 約1.5〜2合 |
| 110g〜 | 30〜40%低下 | 約5.5本 | 約11杯 | 約5.5合 |
私のように土曜の午前中に軽く筋トレをして、夜に「ビール1〜2本、あるいは水割り3杯程度」を楽しむ分には、筋トレの効果を台無しにすることはありません。大人の筋トレは、こうした「現実的なライン」を把握して楽しむことが、長く続けるコツだと私は考えています。
土曜の午前中に筋トレをして、夜にこの程度飲む分には、筋トレの効果がゼロになることはないというのが現実的なラインです。
ハードな飲酒(純アルコール110g前後)の場合

生ビール2杯、日本酒2合、水割り3杯…といった量(約110g)になると、はっきり影響が出ます。
- 筋タンパク合成の低下:30〜40%以上
- 当日の回復効率:40〜60%程度まで低下
100のトレーニングをしても受け取れるのは半分程度。これは筋肥大には明確に不利な条件です。
3章:それでも「無駄」ではない理由
筋トレは一日で完結するものではありません。神経系への刺激や適応反応は翌日以降も続いていきます。
私の場合はローテーションで部位を回しているため、今日鍛えた部位も1〜2日以内に再び別の刺激を受ける流れができています。
たとえ当日の合成が落ちたとしても、翌日以降に別部位のトレや軽い刺激が入ることで、神経的な適応反応は再び呼び起こされます。
やらなければ「0」ですが、やって飲めば「50+翌日以降の適応」が残ります。
結論:ストイックすぎると、日常はつまらなくなる
筋トレを理由に飲みの誘いをすべて断つような生活は、長くは続きません。筋トレのために人生の楽しみを削る必要はないのです。
私の中では、酒も筋トレもどちらも人生の一部。犠牲にするつもりはありません。
突然誘われて、ビールやワインを飲む夜があってもいい。
- 筋トレを優先したい日は、酒を少し控える
- 酒を楽しみたい日でも、とりあえずトレーニングは普通にやる
それでいいと思っています。目的は、楽しく生きることですから。
数字を知り、距離感を決め、状況に応じて調整する。それを繰り返しながら長く続けていく。
それが、大人のための筋トレと酒の付き合い方だと私は考えています。

