まだまだ行けるぞ 70代

嫌な記憶を呼吸で薄める—意識と潜在意識の境界線に干渉する方法

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呼吸ほど「当たり前なのに深いもの」はありません。


誰でも嫌な思い出はあります。傷ついた記憶、恥をかいた記憶、悲しい記憶。こうした記憶は、自分以外は誰も覚えていないのに、思い出すたびに古傷がうずきます。

覚えていても良いことはありません。記憶を消すのは不可能ですが、ゆっくりと時間をかけて薄めていくことはできます。

「消す」というより、「思い出さなくなる」に近い感覚かもしれません。


1章|記憶は「潜在意識の領域」に保管されている

記憶は、自分で自由に操作できる領域にはありません。潜在意識のもっと深い場所に保管されています。

潜在意識は無意識の領域にあり、通常の思考や感情では触れることはできません。

しかし、ここで鍵になるのが、「意識」と「無意識」をつなぐ数少ない手段である呼吸です。

呼吸は「意識」が届く、ただ一つの無意識領域

私たちは「意識しながら行う呼吸」を続けていると、意識がほんの少し、潜在意識の領域にしみ込むように届く瞬間があります。

呼吸を使って、潜在意識の奥にある記憶にゆっくり干渉していくのです。


2章|嫌な記憶を薄めるための「干渉呼吸法」

この呼吸法は、記憶を再生しつつ、生命活動の基本である「呼吸」を優先させることで、記憶への意識を強制的に薄めていくテクニックです。

【準備】 まず最初に、消したい記憶をゆっくり思い出します。できるだけ克明に、当時の状況を再生してください。

  1. 記憶を再生しつつ、深呼吸を始める。(前の記事で紹介した腹式呼吸で行います。)
  2. 「吐いて…吸って…」と呼吸だけに意識を向けます。
  3. 30秒も続ければ、多くの場合、記憶から意識が離れはじめます。
  4. 記憶が離れてきたら、またそっと戻し、呼吸を続ける。

これを繰り返すと、記憶の色はゆっくりと薄まり、3分ほど続ける頃には心が静かになっていきます。

日を置いて何度か繰り返せば、記憶は確実に薄れ、思い出す頻度も減り、やがては自然と心から抜け落ちていきます。

まとめ: 思考や感情は直接コントロールできませんが、呼吸は「意図的に変えられる」。吐いて…吸って…と意識を続けることで、心を静かに整えることができます。


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