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筋トレを始めたら、酒が静かに遠ざかった
筋力トレーニングを始める前、私はほぼ毎晩ビールを飲んでいました。仕事が終わり、夕食をとり、缶を開ける。その一連の流れは、もう生活の一部になっていました。
飲まない理由を探すより、飲む理由の方がずっと自然だったのです。
それが、筋トレを始めて数ヶ月が過ぎた頃から、少しずつ静かに変わっていきました。
【意識の変化】体が勝手に距離を取り始めた理由
最初は意識して減らしたわけでもありません。ただ、トレーニングをした日は、体が妙に静かだった。酒を欲しがらない夜が、ぽつぽつと増えていったのです。
気づけば、毎晩だったビールは、週に2回ほどになっていました。我慢した感覚は一切ありません。むしろ、身体が酒を望まなくなった、そんな感じです。
【身体の変化】アルコールを欲しなくなったという事実
理由はいくつか思い当たります。プロテインやクレアチンを毎日飲むようになったこと、筋肉の張りを長く感じていたくなったこと。そして何より、なんとなく飲みたくなくなったことです。
嫌いになったわけではありません。ビールも日本酒も、飲めば同じように美味しいと感じます。体と意識が変わると酒の受け止め方まで変わるのかと、少し驚きました。
あるいは、筋トレにはデトックス効果もあるのだと思います。
筋トレの目標:自然に着こなすという美学
私はマッチョになりたいわけではありません。自分なりの目標があります。
Tシャツやジーンズ、スーツを、自然に着こなす。これを目標に、10ヶ月続けています。
トレーニングは週3回で、1回あたり胸の日で40分、背中で30分ほどと短時間です。それでも続けているのは、人と比べた評価ではなく、自分から見た結果が出ているからです。
それに、これは気のせいではなく、女性に触れられる回数が増えました。背中や肩に、何気なく手を置く。飲み会でも女性がそれとなく肩に触れてくる。
ちょっと面白い気分になります。
量は減ったが、酒の意味は深くなった
今は筋トレを楽しくやっているので、毎日酒を飲みたいとは思わない。でも、週に一度ふらっと飲みに行くのは、なかなか楽しい。
酒量は昔の半分以下。でも、これでちょうどいい。筋トレと同じ日に酒を飲むのは抵抗があるので、トレーニングをしない日を酒の日にしています。週に2回だけ。でも、ほどほど。
週に二度だけの酒。以前よりずっと少ないのに、その二回は前よりも濃くなった気がします。
静かな夜に、グラスをゆっくり傾ける。筋肉の奥に残っている張りと、わずかな疲労を感じながら飲む酒は、以前とは少し違う味がしました。
量は減った。でも、酒の意味はむしろ深くなった。
筋トレは、私の体を整えてくれた。酒は、私の記憶をほどいてくれる。どちらか一方だけでは、少し息苦しい。だから私は今、体を鍛えながら、静かに酒を飲む。それでいいと思っています。

