「サンダル履きのまま、雨の日でも気軽に裏庭へ出て、ナスやピーマンを収穫する」
そんな優雅な「サンダル菜園」を目指した私の戦いは、6月中旬、すでに出遅れた状態から始まりました。
しかし、理想の快適さを手に入れるための代償は、想像を絶する重労働だったのです。
目次
河原のような庭土とのデスマッチ
新たに開墾しようとした場所は、かつて一度も畑になったことがない庭の一角。鍬を入れた瞬間、手に伝わったのは「ゴリン」という鈍い衝撃でした。
掘り起こしてみれば、瓦の欠片、拳二つ分もある石、そして庭木の太い根。ここは以前、河原だったのか?と思うほど丸い石が次々と出てきます。
中途半端な打ち込みでは鍬が弾き返され、腕を痛めるだけ。私は鍬を高く振り上げ、全身の力を込めて振り下ろしました。
目指す深さは40cm以上。気温は午前中から30度を超え、午後は36度の酷暑。
汗と土でドロドロになりながら、30分おきにEAAを飲み、たまごサンドのブランパンを立ったまま胃に流し込む。休憩はそれだけです。1日6時間、丸三日の格闘が始まりました。

ヘルニアを抱えた「命懸けの耕運」
私には椎間板ヘルニアの既往歴があります。腰は最大のウィークポイント。だからこそ、現場(畑)でもジムと同じくトレーニングベルトをきつく締め上げます。
これが猛暑の中ではたまらなく暑いのですが、背に腹は代えられません。
腰を入れ、石を取り出し、根を断ち切り、ミミズを避けながら(私はミミズが好きではありません)およそ3m四方を耕し切るのに丸一日。
翌日は元肥と石灰を混ぜ込み、幅80cmの畝を3本作りました。仕上げにマルチシートを貼り、一日の終わりにプロテインを流し込む。この瞬間だけが、筋肉の報われる時です。
レッドカーペットは「防草シート」
3日目はいよいよ「サンダル菜園」の仕上げです。家の裏口から畑まで、雑草を刈り取り、地面を平らにならして「高透水・紫外線劣化防止」の不織布防草シートを敷き詰めていきます。
それは私にとって、収穫という栄光へ続くレッドカーペットのようなものです。

ナス、オクラ、ピーマン、ししとう。植え終わった光景はまるで小さなおもちゃの箱庭のようですが、そこには間違いなく私の3日間の「ワークアウト」が刻まれています。
確かにサンダル履きで、優雅に収穫できるようになりました。
しかし、これはまだ序の口。この「肩慣らし」の後に、猛暑の下でのさらなる20日間に及ぶ作業が待っているとは、この時の私はまだ知る由もありませんでした……。
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