ステレオが唯一の宝物だった18歳の頃

2020年2月21日

レコードの価値は別格だった

音楽を本気で聞くようになったのは18歳の頃からでした。
当時、父親の仕事の事情で、高校3年から一人で下宿生活を始めることになったのですが。その時に他に何も要らないからと親に頼んで、ステレオを買うお金10万円を貰ったのです。

10万円は今でも大金ですが、当時の高校生がそれを持って一人で秋葉原をまわり、1日かけて実際に聴いて選んだのが、サンスイのアンプとパイオニアのレコードプレーヤー、トリオのスピーカーでした。

チューナーも欲しかったのですが、どうしても欲しいサンスイのアンプを買うと予算オーバーで、何を取るか何時間も悩みに悩んだ末にサンスイのアンプを選んだのです。そのせいもあってサンスイのアンプは一番のお気に入りでした。

当時は家電メーカーのオーディオ・コンポではなく、気に入った音響専門メーカーの機器を単品で選んで組み合わせるのが流行で、音楽を聴く人たちの多くが、それぞれの理由で選択した別個のシステムを持っていました。自分の選んだステレオは暫くの間、唯一の宝物として丁重に扱われていました。

当時は日本で海外のロックが流行りだした頃で、初めて買ったLPは1970年に発売された、サンタナの2枚目のLP「天の守護神」だったと思います。最低で500回以上は聞いています。当時受験勉強はしていたのですが、音楽を聴いていた時間の方が遥かに長かったように思います。

電気を暗くして全ての音を聞き逃すまいと全身を耳にして聴いていました。今でも一人だとそんな聞き方になってしまいます。若い頃に身体に染み付いた習慣は今でも抜けません。

[tensen]

音楽

Posted by Redvest