まだまだ行けるぞ 70代

畑という名のジム 2025夏|スイカのアーチ栽培が教えてくれたこと

スイカ地植え

昨年、初めてかぼちゃとスイカを植えました。

すると予想以上に実がなり、小玉スイカは近所のスーパーで売られている切り売りのものより、はるかに甘かったのです。それに味を占め、今年も作ろうと決めました。

まず始めたのは、庭一面を覆う雑草の処理でした。

草刈りという名のウォーミングアップ

私は、草刈機は使わず、三角ホーで地面が見えるまで削り取ります。

この作業を始めた頃から気温が一気に上がり、午後には当たり前のように32度を超える日が続きました。

当然、筋トレのローテーションは崩れます。しかし皮肉なことに、この畑作業は筋トレ以上に過酷でした。

三角ホーでの草刈りは、膝を軽く曲げ、腰を落とし、体を回転させながら手前に引く動作の繰り返しです。腕の力はできるだけ使わず、腹筋で押し出し、背筋で引く。

腰は最初からトレーニングベルトで固めていましたが、腹筋と背筋への負荷は相当なものでした。

これを丸2日、1日6時間以上続けた結果、数日後、私は脇腹の激痛に襲われます。

筋膜炎という洗礼

起きている間はまだ我慢できますが、横になる、屈む、そうした動作で呼吸ができないほどの痛みが走る。

かつて友人から聞いた腎結石や尿管結石を疑い、農作業の合間に病院へ行きました。

検査結果は異常なし。医師の診断は「筋膜の炎症でしょう」。

正直、少し安心しました。

でも痛みは引きません。それでも私に中断という選択肢はありませんでした。

耕すという全身運動

鎮痛剤を飲み、気を紛らわすために、ヘッドフォンで音楽を聴きながら、3日目からは土を耕す工程に移りました。

鍬を振り下ろし、引く。固い土に何度も刃を入れるこの作業は、腹筋、背筋、上体、脚と、全身の筋肉を総動員します。

筋肉の分解を防ぎつつ、あわよくば筋トレの代替にならないかと考え、作業中と作業後にはバナナ+プロテイン、時にはチョコレート+プロテインを摂りながら作業を続けました。

朝から夕方までぶっ通しで働き、日陰に座ってバナナを食べ、久しぶりに「労働の喜び」というものを感じていました。

そして脇腹の痛みは、突然消失しました。


立体栽培という発想

地植え小玉スイカ2

土を耕しながら、ふと思いました。今年は立体栽培にしよう、と。

昨年はそれなりに収穫できたものの、庭中に蔓が伸び、雑草と混じり合って足の踏み場もない状態でした。

目指したのは、狭いトンネルではなく、明るく、広く、開放感があり、中をゆったり歩けるアーチ。

アーチの下には厚手のグリーンの防草シートを敷いて、サンダルで収穫できること、さらに私が手を伸ばして、ちょうど天井に触れる高さ。台風が来ても耐えられる強度。

そして、何より美しい構造物であること。

「棒を渡してネットを張ればいいじゃないか」、「実がなればいいじゃないか」と言う友人もいました。そんな人ばかりだったら、人は皆、洞窟か穴を掘って暮らしていたでしょう。

芸術も生まれなかったはずです。

より良いもの、より美しいもの、より美味しいもの。

それを目指すのが人間だと思っています。


支柱は思い通りにならない

スイカアーチ始まり

理屈は簡単でも、現実は甘くありません。

支柱を地面に直角に刺すことが、これほど難しいとは思いませんでした。

脚立に乗り、ゴムハンマーで打ち込む。土中に小石があるだけで、角度は簡単に狂います。

離れて見れば、すべてが微妙に違う角度。それを見ると、気分が悪くなるほどでした。

苦肉の策として思いついたのが、横棒で角度を修正する方法です。水平は近所の家の塀や、隣のアパートのベランダを基準に、垂直は建物の縁を見て調整しました。

材料は、ホームセンターで購入した支柱と、数種類の結束バンド、ゴムハンマーのみです。

理想通りとはいきませんでしたが、それなりに納得できる基本構造のアーチが完成しました。


メロン、そして失敗

スイカアーチ初期状態
アーチの初期状態と、増築後

出来上がった、アーチの片側にスイカの苗を5本植えて見たのですが、どう考えても右側のスペースは余ります。

そこで反対側に植えるものを考え、「メロンしかない」と判断しました。

ホームセンターで苗を4本購入。

しかし、アーチ構造の微調整に数日かかり、猛暑の中、苗は完成を見ることなく枯れてしまいました。

正に、本末転倒です。

後日、売れ残りの苗を買い直しましたが、結局1mも成長せずに枯死。

結局、増築したスペースは使われませんでした。


アーチは残った

スイカアーチ2
*スイカの蔓にまとわりつかれて、迷惑そうに見えるアーチ

それでも、アーチという構造物は残りました

そして、スイカは順調に育ち、それなりの実を付けました。ただ、なぜかアーチの内側ではなく、多くが外側にぶら下がっていたのは、ちょっと計算外でしたが。

猛暑の中、熱中症の危険と全身筋肉痛に耐えながらも、私の体力が尽きなかったのは、

これまで積み重ねてきた筋トレだったことは間違いありません。

畑は、私にとってもう一つのジムです。

美しさを求め、無駄を重ね、それでも身体を使い切る。

畑という名のジムでのトレーニングは、まだまだ続きます。

今回得た経験と知識を駆使すれば、支柱と結束バンドだけで、庭に三重塔を建てる自信が今の私にはあります


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